どの格安SIM事業者よりもUQモバイルと比較されるのが、やはりワイモバイルです。
auのサブブランドであるUQモバイルに対して、ソフトバンクのサブブランドであるワイモバイルは立ち位置が近く、料金体系も互いに意識しあっているためか、かなり似通っています。
しかし両社の詳細内容を細かくチェックしていくと、明らかな違いに気づくことがあります。
ワイモバイルにはあるものの、UQモバイルには存在しないサービス、その中の一つに、「快適モード」があります。
残念ながらこの点でUQモバイルはワイモバイルに利便性という意味で引けを取っているわけですが、果たして快適モードがないことを補うことができるのでしょうか。
そして、快適モードがないことが、どれほどの影響を与えるのでしょうか。確認してみました。
関連記事:「UQモバイルのメリットデメリットまとめ」
ワイモバイルの快適モードとは何か
ワイモバイルでもUQモバイルでも、定められたデータ量を超過してしまった場合、通常そのまま速度制限がかかってしまいますが、速度制限がかかって低速化することなく、そのままの速度で快適に利用することができるのが、「快適モード」です。
仕組みとしては、上限に到達しても自動的に低速化が解除されて事前に決めた回数上限を引き上げていくという形になっています。
料金はもちろん上限が上がるたびに課金されていきますが、都度低速化解除を行う必要がないというメリットがあります。
例えば通常利用の容量が5GBとして、それに快適モード上限4回で設定していた場合、合計2GBが追加される形となり、7GBまで通常速度で利用できるようになりますが、料金は従来の料金+2000円となります。
もちろん、快適モードで低速化解除を実施した回数分のみが追加課金される形となるため、5GB内で収まり、低速化の解除が実施されなかった場合には追加料金は発生しません。
UQモバイルでは同等サービスがない
このワイモバイルの快適モードと同等のサービスが、UQモバイルには存在しません。
そのため、データ容量の上限に到達してしまったあとはそのまま速度制限がかかり、これを解除するためには「データチャージ」を実施する必要があります。
データチャージはUQmobileポータルアプリを利用するか、データチャージサイトから実施することができます。
単位としては、100MBを200円で追加するか、500MBを500円で追加するかのどちらかとなります。
500円での追加を繰り返す分には、ワイモバイルで快適モードを利用した場合と料金的には変わりませんが、都度追加手続きが必要、とい点が異なります。
これを手間と考えればワイモバイルの快適モードの便利さがよくわかると思いますが、UQmobileポータルアプリで簡単に容量追加ができることを考えると、そこまで快適モードがないから手間がかかるとは考えなくても問題ないかもしれません。
低速化解除は自動が便利か、手動が安心か
結局、ワイモバイルの快適モードに価値を見るかどうかは、低速化の解除作業を自動で実施してくれるようにした方が便利なのか、手動でその都度解除する方法のままが安心なのか、という点につきます。
もちろんワイモバイルでも快適モードを利用しなかった場合には、UQモバイルと同様に都度解除という動きとなります。
快適モードという選択肢が存在すること自体が、ワイモバイルの強みと言えます。
とはいえ、選択肢のないUQモバイルのユーザーでも、では実際に快適モードが必要かといわれると即答は難しかったりするわけです。あったら便利だけどなければないで済んでしまうサービスなのですね。
さらに、逆の目線で考えると、快適モードは低速化解除に伴い料金を自動的に課金してしまうため、本当はそこまで解除しなくてもよかった、というケースでも自動的に低速化解除、同時に課金という流れができてしまうのは、逆に不便と感じる向きもあるのではないか、ということです。
例えばドコモのスピードモードも同じ内容のサービスですが、そうした不安からスピードモードを利用するのを嫌がるユーザーも少なくありません。
UQモバイルに与えられているデータチャージだけでも、十分元々の役割は果たすのですから、そう考えればワイモバイル有利、という結論には至らないと思います。
この点は心配せずにUQモバイルを利用してもよさそうですね。
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