ひと昔前と比べると、スマートフォンとタブレットの2台持ちをしているユーザーは飛躍的に増えました。
どういう利用シーンで使うのかはともかくとして、大手キャリアや販売店での積極的な訴求によって、パソコン同様一家に一台、または一人に一台としてタブレットを利用するユーザーが増えたものと思われます。
auはそんな状況の中で、一人でスマートフォンとタブレット、またはiPhoneとiPadを利用するユーザー向けに、容量をシェアすることができる「データシェア」を提供しています。
スマホとタブの2台持ちの場合に、どうデータシェアを活用していけば最もお得なのか、確認していきます。
目次
データシェアとは
auのデータシェアとは、一人でスマートフォンとタブレットを利用する際にお得なサービスです。2台のOSを合わせる必要はなく、スマホとiPadや、iPhoneとAndroidタブレットでも問題なくデータシェアが利用可能です。
通常、毎月のデータ容量はその回線ごとに契約をするため、例えばスマートフォンが5GB、タブレットが3GBなど、定められた容量内で利用する形になりますが、データシェアを利用すると、メインとなるスマートフォンの容量、この場合5GBですが、この容量をデータシェアしたタブレットと共有する形となります。
そしてその5GBを、スマホでもタブでも使いやすい方で利用できるようになります。
そのため、「スマホでは通信あまり使わないんだけど、タブレットの利用がかなり多いんだよね」というようなケースなどに対応できます。
その場合には、メインの5GBをタブレットで4GB、スマートフォンで1GBだけ利用、という形で使い分けができるのです。
1つのauIDに対してスマートフォン(4G LTEケータイ含む)は1台、それに紐づける形でタブレット・PCは5台まで、つまり合計最大6台まででデータをシェアできる形となります。
スマホ1台、タブレット3台の契約があり、容量はメインの回線でデータ定額20を利用していた場合、合計4台で20GBを分け合うことができるということです。
3台でデータシェアの料金イメージ
実際に料金を出してみないとイメージがつかみにくいと思いますので、スマートフォンにタブレット2台をデータシェアした場合の料金イメージを出してみます。
スマホ | タブレット | タブレット | |
基本料金 | カケホ(2700円) | タブレットプランds(2年):2500円 | タブレットプランds(3年):1700円 |
LTE NET | 300円 | 300円 | 300円 |
データ定額5 | 5000円 | なし(データシェア) | なし(データシェア) |
ポイントとしては、タブレットの料金プランを2年プランにするか、3年プランにするかで合計金額が変わるという点と、タブレットプランdsは月間データ容量が0GBで設定されているという点です。
つまり、データシェア用のタブレットプランには元々容量の設定がないため、シェアをすると言ってもメインとなるスマートフォンの容量をタブレットとシェアをする、というのが実際のところです。
上記のケースでは、データ定額5の5GBを3台でシェアする形です。
タブレットプランdsは2年と3年どちらが得か
データシェア用のタブレットプランdsには、2年契約タイプと3年契約タイプが存在します。
それぞれの契約に2年契約/L、3年契約/Lというプランも存在していますが、違いとしては対応端末の違いなので、ここはあまり気にする必要はありません。
それぞれの料金を改めて確認しておきます。
タブレットプランds(2年契約) | タブレットプランds(3年契約) | |
基本料金 | 2500円 | 1700円 |
契約期間 | 2年 | 3年(初回更新後は2年) |
更新期間以外の解約金 | 9500円 | 9900円 |
タブレットをどれくらいの期間で利用するかによって判断が分かれるところではありますが、2年目の更新期間に必ず解約する、という気持ちがない限りは3年にしておいた方が確実にお得です。
2年契約と3年契約の場合の月額料金の800円の差は、年間で9600円の差になるため、1年の利用で解約金分の差額の元を取ります。仮に3年契約にしておいて2年で解約するとしても、解約金がかかっても解約金がかからない2年契約とほとんど金額としては変わらないためです。
それなら長期利用を見越して初めから3年契約にしておいた方がいいというわけです。
この辺りは、auも緻密に計算しており、3年契約にしてもらいやすいような料金体系にしてあるものと思われます。
auのデータシェアはタブレットを格安で持つためのサービス
そもそもデータシェアとは、容量を分け合うサービスというよりは、格安でタブレットを追加で持てるようにするためのサービスとして考えた方がわかりやすいと思われます。
実質価格を0円近い金額でもてるタブレットであれば、タブレットプランds(3年契約)でLTE NETを含めても2000円でもてる計算となりますので、確かに格安です。
家族でタブレットを数台持ちたいという場合にも、有効に利用することができます。
どの家族のスマートフォンとデータシェアをするのかはその際、しっかり利用シーン等を考えて選ぶ必要があります。
なお、データシェアの条件として、スマートフォンとタブレットは同一名義である必要があり、スマホとタブで「au ID」を統合する手続きが必要となります。
ドコモの2台目プラスとの違いとは
auのデータシェアに対するドコモの同等サービスとしては、2台目プラスというサービスが存在しています。
カケホーダイプランをどこよりも早く開始したのがNTTドコモであり、2台目プラスも同時期から展開されているサービスでした。
auはそれを追うようにデータシェアを後発で展開したわけですが、内容としては類似しています。
違いとしては、auのデータシェアが1台のスマートフォンに対して5台までタブレット・PCをシェアできるのに対し、ドコモの2台目プラスは1台のスマートフォンに対して1台のタブレットしか紐づけることができなくなっているという点です。
ドコモで2台以上のタブレットをシェアして利用したいと考えた場合には、シェアパックを利用する必要があります。
このあたりの枠組みがそもそもauとドコモでは違いがあります。
ドコモ2台目プラス | auタブレットプランds(3年) | auタブレットプランds(2年) | |
基本料金 | 1700円(データプラン) | 1700円 | 2500円 |
ISP | 300円(spモード) | 300円(LTE NET) | 300円(LTE NET) |
通信料金 | 500円(シェアオプション) | なし | なし |
合計 | 2500円 | 2000円 | 2800円 |
タブレット1台あたりの単独料金としては、auのデータシェアを利用し、タブレットプランds(3年契約)を利用した場合が最安値となります。
au ID統合の方法は
データシェアの若干面倒な点としては、au IDの統合が必要という点です。
auのお客さまサポートメニュー「データシェアご利用のお手続き」より、シェアしたい回線を指定して統合する必要があります。
忘れずに手続しておきましょう。
データギフト・データプレゼントとは違う
auの似たようなサービスで、「データギフト」「データプレゼント」というサービスがあります。
名前が似ているので混乱してしまいそうですが、それぞれまったく別のサービスです。
データシェアが主にスマホとタブの2台持ちの場合などに利用するのに対して、データギフトは家族に向けて余ったデータをギフトする(贈る)サービスとなっています。
データプレゼントの場合は、余ったデータではなく、新たに購入したデータ容量を、家族のみならず友人などに向けてプレゼントをすることができるサービスです。
それぞれ似ているようで用途も使い方もまるで違いますので、しっかり違いを理解しておきましょう。