auから新しい料金プランがスタートしています。
名称は「au ピタットプラン」「au フラットプラン」です。
ドコモが先行して開始した格安プラン「docomo with(ドコモウィズ)」に対抗してスタートした新プランですが、auユーザーに非常に大きな人気を集めており、2017年8月27日の段階で既に100万件、10月14日に200万件、11月17日に300万件、2018年1月21日に500万件を突破しています。
今後徐々に増加ペースは緩やかになると想定されるとはいえ、既に現在はさらなる契約数が上乗せされていると考えられます。
では、実際に「au ピタットプラン」「au フラットプラン」とはどういう料金プランなのでしょうか。本当にお得になるのでしょうか。
au ピタットプラン・au フラットプランの詳細内容から確認していこうと思います。
目次
auピタットプランの料金
2017年7月10日にビッグニュースとして緊急発表されたauピタットプラン。
その料金としては、通話もデータもコミコミの1980円より利用することが可能となっています。
まさに格安SIM水準の安さとなっており、サブブランドであるUQモバイルのイチキュッパと同額です。
ここまでauが安くなると、それこそUQモバイルの存在意義にかかわってきそうな安さですね。
auピタットプランには、カケホ・スーパーカケホ・シンプルの三タイプが用意されています。
auピタットプラン(スーパーカケホ)の場合に、条件をすべて満たすと1980円というイチキュッパ料金を実現できます。
スーパーカケホの場合は5分以内通話が無料となり、シンプルの場合には通話については通話を利用した時間分だけ別に料金が発生します。
auピタットプラン(カケホ)では、完全通話定額となりますので、時間を気にすることなく通話を楽しむことができます。
さらにauピタットプランの大きな特徴としては、現在展開されている「デジラ」としてのデータ定額による容量を選択する必要がありません。
例えば、1GB/2GB/3GB/5GB/20GBなど、選ばなくてもいいのです。ではどういう形になるのかというと、使った分だけ料金が変わってくるという従量制のシステムです。
1GB(1980円)→2GB(2980円)→3GB(3480円)→5GB(4480円)→20GB(5480円)となり、
20GBを超過した場合には従来通り速度制限がかかる形となります。逆に言えば、20GBを超えるまでは速度制限がかかることはありません。ただひたすらに利用容量が増え、料金が加算されていくのみです。
それぞれの料金内容については以下を参照ください。
「au ピタットプラン(スーパーカケホ)」
データ利用量 | ~1GB | ~2GB | ~3GB | ~5GB | 5GB超 |
キャンペーン 適用後 ([1]+[2]+[3]) |
1,980円/月 | 2,980円/月 | 3,480円/月 | 4,480円/月 | 5,480円/月 |
[1] ご利用料金 | 3,480円/月 | 4,480円/月 | 5,480円/月 | 6,480円/月 | 7,480円/月 |
[2] auスマートバリュー | 永年 -500円/月 | 永年 -1,000円/月 | |||
[3] スマホ応援割 | 翌月から1年間 -1,000円/月 |
「au ピタットプラン(カケホ)」
データ利用量 | ~1GB | ~2GB | ~3GB | ~5GB | 5GB超 |
キャンペーン 適用後 ([1]+[2]+[3]) |
2,980円/月 | 3,980円/月 | 4,480円/月 | 5,480円/月 | 6,480円/月 |
[1] ご利用料金 | 4,480円/月 | 5,480円/月 | 6,480円/月 | 7,480円/月 | 8,480円/月 |
[2] auスマートバリュー | 永年 -500円/月 | 永年 -1,000円/月 | |||
[3] スマホ応援割 | 翌月から1年間 -1,000円/月 |
「au ピタットプラン(シンプル)」
データ利用量 | ~1GB | ~2GB | ~3GB | ~5GB | 5GB超 |
割引き適用後 ([1]+[2]) |
2,980円/月 | 3,480円/月 | 3,980円/月 | 4,980円/月 | 5,980円/月 |
[1] ご利用料金 | 2,980円/月 | 3,980円/月 | 4,980円/月 | 5,980円/月 | 6,980円/月 |
[2] auスマートバリュー | - | 永年 -500円/月 | 永年 -1,000円/月 |
auフラットプランは定額プラン
一方、auフラットプランは、auピタットプランと比較して大きく異なるのが、データ容量が固定で料金も定額のプランである、という点です。
auフラットプランとしては、auフラットプラン20とauフラットプラン30が用意されており、大容量を毎月利用するユーザーに対して非常に便利に選択できるようにされています。
「auフラットプラン(スーパーカケホ)」
料金プラン | auフラットプラン20 (スーパーカケホ) |
auフラットプラン30 (スーパーカケホ) |
キャンペーン適用後 ([1]+[2]+[3]) |
4,500円/月 | 6,500円/月 |
[1] ご利用料金 | 6,500円/月 | 8,500円/月 |
[2] auスマートバリュー | 永年 -1,000円/月 | |
[3] スマホ応援割 | 翌月から1年間 -1,000円/月 |
「auフラットプラン(カケホ)」
料金プラン | auフラットプラン20 (カケホ) |
auフラットプラン30 (カケホ) |
キャンペーン適用後 ([1]+[2]+[3]) |
5,500円/月 | 7,500円/月 |
[1] ご利用料金 | 7,500円/月 | 9,500円/月 |
[2] auスマートバリュー | 永年 -1,000円/月 | |
[3] スマホ応援割 | 翌月から1年間 -1,000円/月 |
「auフラットプラン(シンプル)」
料金プラン | auフラットプラン20 (シンプル) |
auフラットプラン30 (シンプル) |
割引き適用後 ([1]+[2]) |
5,000円/月 | 7,000円/月 |
[1] ご利用料金 | 6,000円/月 | 8,000円/月 |
[2] auスマートバリュー | 永年 -1,000円/月 |
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auスマートバリュー・スマホ応援割・誰でも割適用で1980円
auピタットプラン(スーパーカケホ)は、誰でも割、auスマートバリュー、スマホ応援割をすべて適用させた状態で、最安値が1980円から利用可能となっています。
そのため、auスマートバリューをそもそも利用していなかったり、スマホ応援割が適用されないauピタットプラン(シンプル)を選択した場合には月額1980円になることはありません。
両方適用されない場合の最低料金は、auピタットプラン(シンプル)の2980円です。
少しでも安く利用したいということであれば、自宅の固定回線をauひかりにし、auスマートバリューを申し込みした上でスマホ応援割が適用する条件下でauピタットプラン(スーパーカケホ)を利用すれば、月額1980円という格安料金を実現することができます。
ただし、あくまでスマホ応援割は12ヶ月間の適用なので、二年目以降は最低でも2980円となります。
auスマートバリューによる割引を適用させる場合、光回線としてのネットだけでなく、合わせて「電話」も利用していることが条件となっているという注意点があります。
そのため、自宅での光電話をそもそも必要としていないという場合には、auスマートバリューを適用させるために光電話利用をすると、結果的に月額500円が余分にかかってしまうため、あえてauスマートバリューによる割引は考えない方がいいケースもあります。
関連記事:「au スマートバリューの仕組みと割引を理解する」
au ピタットプラン・au フラットプランの注意点
au ピタットプラン・au フラットプランの注意点を挙げていこうと思います。
・毎月割が適用対象外
・auピタットプランは従量制なので、使い方によって想定よりも高くなる可能性がある
特に毎月割が対象外という点はポイントで、端末購入補助なしで端末購入する必要が出てきます。
そのため、逆に現行機種を利用したまま、端末購入をせずau ピタットプラン/au フラットプランに変更するのが、もっとも効果的ではあります。
ワイモバイルにもUQモバイルにも負けない!au ピタットプラン
結局、au ピタットプランは利用する価値があるのでしょうか。
本当に安くなるのでしょうか。
プランが複雑すぎてよくわからない・・・という人もいるのではないでしょうか。
そんな時は、とりあえず基本に戻って考えてみます。
ソフトバンクのサブブランドであるワイモバイルと、auのサブブランドであるUQモバイルは、ともに1980円のプランを用意して、ワンキュッパ・イチキュッパとして展開しているわけですが、どちらにしても共通していえるのが、1980円は最初の一年間しか維持できないという点です。
つまりこの点、au ピタットプランと全く同じです。
仮にauスマートバリューを利用していなかったとしても、一年目の1980円が2480円になり、二年目以降が3480円になるだけなので、実際のところワイモバイル・UQモバイルとの価格差もたった500円です。
となると、わざわざサポートが手薄なサブブランドに変更するメリットがあるのか、大いに疑問です。
そう考えると、au ピタットプランがいかに優れたプランなのかがよくわかると思います。
確かに通信を利用すればするほど料金上限が上がっていく点は注意が必要ですが、それにしても今までであれば料金を抑えて利用したくてもせいぜい月5000円程度までしか節約できなかったのですから、そこから考えれば大きな割引実現であるといえます。
一方で、UQモバイル・ワイモバイルの強みとしては、1980円プランは、二年目以降は確かに2980円になりはするものの、au ピタットプランのように使いすぎた場合に上限が勝手に上がったりはしません。
この点、むしろ安心して利用できるとも言えます。上限に達したあとは、速度制限がかかるのみです。
au ピタットプランの利便性の一つでもある、5段階定額が逆に、裏目に出るパターンもある、ということですね。
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アップグレードプログラムEXを利用して端末代金も大幅節約が可能
スマホ端末代金について、au ピタットプラン・au フラットプランを利用した場合には毎月割適用外となってしまうため、端末代金の割引は一切適用されず、かなり高い金額を一括か分割で支払っていく必要が出てきます。
しかし、そんな弱点さえも、au ピタットプランとau フラットプランを条件として申し込みすることができる「アップグレードプログラムEX」を利用すれば、最大事実上半額で端末購入ができる形となります。
アップグレードプログラムEXは、プログラム料390円(非課税)を最大24カ月支払いしていくことで、次回機種変更時の分割残金を最大24カ月分免除するという仕組みとなっているため、まさにauピタットプラン・auフラットプランの弱点を補っているのですね。
そう考えると、料金を極力抑えたい人はau ピタットプラン、容量をある程度利用していきたい人はau フラットプランという形で使い分けていけば、確実に総合的にはMVNO格安SIM事業者を上回るメリットが得られるものと思われます。
ちなみに、auがこんなにお得なプランを展開してしまうと、サブブランドであるUQモバイルと競合してしまうのではないかという懸念もあるようですが、そうした心配はKDDIにはないようで、両社が競い合っていければいいという考えのようです。
細かい使い方の違いによって、UQモバイルでもauでも、好きなキャリアを選択できるようになるのであれば、非常にうれしいことですね。
今後のauの展開にも大いに期待です。
関連記事:「UQモバイルのメリットデメリットまとめ」
au ピタットプランにドコモから追随「ベーシックパック」
auの新料金プラン「au ピタットプラン/au フラットプラン」に対して、ドコモ・ソフトバンク・ワイモバイルなどは慌てて対処するでもなく、当初冷静に状況を観察している状態でした。
しかし2018年5月、ドコモから、au ピタットプランに類似したサービスとして、「ベーシックパック/ベーシックシェアパック」が発表され、5月25日より開始されています。
まだまだこれから、一波乱ありそうですね。引き続き業界の動きを注視していきましょう。